CROWS
SILVER TONGUES
IDLESが素晴らしいところはこの際音楽以上にここなのだと断言したい。2015年にデビューしWOLF ALICEやSLAVESやMETZの前座としてまだ人もまばらなフロアに向かい続けながらこれまでどこにも属さずロンドンバーニングの光はかすって消えて行くだけだった4人組CROWS。// ヴォーカルのJames Coxは買ってきたIDLESのファースト・アルバムのレコードを気に入っていた。ようやく観ることの出来た彼らのライブから帰ってきた彼は焦げたトーストの皿をどかしペンを持ち、文字通りのファンレターを書いた。まもなくIDLESのフロントマンJoe Talbotからの手紙が届いた。彼はCROWSのファンだと言う。トーストをどかし彼はペンを持った。アルバムを作ろうと思ってる、アイデアはあるんだ。三日後の朝に届いたJoeからの手紙にはこう書いてあった。いくら必要なんだ?返事は考えるまでもないのに、ペンを持った彼は考えているふりをしてみたかった。トーストはいつものように焦げていた。// もしかしたら出ない羽目になっていたかもしれない2019年1stアルバム、この作品はIDLESのレーベルBalleyからついに発表。絶頂期のOASISのメランコリック・ドラッグに例えばFONTAINES D.C.のポスト・パンク・ラインの現行感覚に実際6台のアンプから鳴らしたフィードバック・サイケデリック・ノイズの暗闇で覆う2010年代後半のザ・ブリティッシュ・ギター・バンド盤。