NANA YAMATO
夜明け前 (BEFORE SUNRISE)
大和那南は中学三年生だった15才の3月、志望校合格を確認したその足でBIG LOVE RECORDSにやってきてICEAGEのレコードを買い翌日から毎日(本当に)BIG LOVEへやってきた。ミュージシャンになりたいなんてのはだいたいみんなが思い描く夢でしかし僕らには才能がないのでだいたいミュージシャンへの挑戦なんてやらない。やったとしても残念なことにほぼ自身の等身大ままのわがままでヘンテコな自己愛の塊のような代物が出来上がる。そしてそれを世間な僕らは正当化したい。大人は簡単に「行動だ。とにかくやれ」とか言うけどそのあとの保証はしてくれないのだから本当に困ったもので、とにかく具体的に教えてくれる大人がいないのは大人ほど怠け者で卑怯な生き物はいない証拠で、あーあ勉強の仕方とか人との付き合い方とか恋愛の仕方とか税金のこととか神のこととか、全く大人は教えてくれない。しかもそんなことは自分で考えろまで責任放棄な暴言まで吐き、だいたいそれで僕らは痛い目に会う。このような仕組みでSNSで文句ばかり言う生き物(大人)に現代の若者は仕上げられる。しかし結局人生は短い。僕らは流されている時間も文句言ってる時間も本当はないはずなのにそれに夢中であるかのような人生を過ごし死ぬ時にはひとまず「幸せだったな、ありがとう」とか大昔なドラマで習った言葉で〆たいのが人間なのかもしれない。だってずっとさぼってたしな。だからそんな人生も否定はしないけど、うーんでもなんかそうなりたくはないな。っと思ったCDだと思います。